着彩は「岩絵の具」で、いろんな鉱物から採取したものを乳鉢ですり、水や膠と合わせて使うので、
その方法が各色ごとに細かく書いてあります。
『●石青(群青)人物を描くには粗い粒子の重い色。山水を描くには軽く清らかな色を用いる。
梅花片という種類のを用い、乳鉢に入れ、少しずつ水を差して細かくする。
この時、強く力を入れてすると、青粉(白群)になってしまう。
擦り終わったら時期の皿に入れ、少し清水を加える。上澄みは油子と言い、
人物の衣装を着彩するのに使う。
表面に群青、緑青を使うなら、裏面にも同色を塗る。色が豊満となる。
石青で固くて砕けないのは、耳垢を少し混ぜれば泥のように細かく研げる。沫のでる墨にもこうする。』
ギエー耳垢入れちゃうのお〜〜!?
『●石緑(緑青)緑質の固いものは鉄槌で撃ち砕く。石緑はガマガエルの背のような形のを用いると良い。
用い方は石青と同じ。
石青・石緑に膠を入れるときは、必ずごく薄い膠を絵具皿に入れ、清水を加え、とろ火にかけ、溶かしてから用いる。
使用後には必ず膠を取りさらなければいけない。青緑の色が損なわれるから。
取り去る方法は、熱湯少々を青緑の中に入れ、その絵具皿を熱湯の入った盆の中に置く。
この時、湯を浅く入れ、さらば浸からないように。しばらく置くと膠が自然に浮かんでくるので、上澄みを取りさす。これを出膠法(しゅつこうほう)という。
再び使う時はまた新たに膠水を加える。』
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