古来絵事には、六法、六要六長、三病、十二忌がある。
●六法
「気運生動」は生来のものだが、「骨法用筆」以下の5法は学ぶ事により会得できる。
1)気運生動 筆気、墨気、色気、気勢、気力、気機。作家の心が直に紙上に印したもの。
2)骨法用筆 骨法とはほねがきのことで、人物や山水の輪郭や、主要の線を描くこと。線は命。その筆法に苦心せよ。
3)応物写形 形状の上から天下の真を写すこと。写実。
4)随類伝彩 色彩の上から天下の真を写すこと。写実。
5)経営位置 図取り布置に苦心せよ。つまり、構図のことか。
6)伝模移写 見て写すこと。つまり、名人巨匠を模写して神韻を学べと。
●六要
1)気韻(気運)ばかり生動しても、調子の弱い筆力ではダメだから、両方持つように。
2)画の品格も兵法も共に練磨の功を積んで老成せよ。
3)新奇な構図をしていても、自然の理に合うようにすべき。
4)彩色に潤いを保つこと。
5)匠気を去って、初心のようであれ。技巧の無技巧。
6)師の短所を去れ。
●六長
上記1)〜6)を持って、進むと良い。
●三病 用筆に関わる欠点
1)板 板に描くと筆がきかないので、丸い感じが出ない
2)刻 運筆が滞り、ゴツゴツ角張った絵ができる
3)結 何者かに邪魔されてるかのように、筆が流暢に進まない。
南宋(1127〜1279)鎌倉幕府の時代ですよ。ここまでしっかりメソッド化してるってすごいです。
今日はここまで。覚書として。
コメントをお書きください