「鹿柴氏曰く、絵画は、繁密のみでも、簡略のみでもいけない。
あるいは絵事は容易とも難しいとも言うが、それもまた違う。
あるいはまた、法式あるを尊重する者も、ないのを尊ぶ者もいる。
もちろん法式を無視するのはいけないが、それに終始拘泥しているのは更に良くない。
ただしまず法式が厳として存在し、のちにに自由自在の域に達するのであり、
有法の極が無法に帰すとも言える。
使い古した筆を埋めて塚となすぐらいに、
あるいは鉄硯が研李減って泥となる程に練習に練習を重ね、
10日で1水を描き、5日で1石を描くような気持ちでじっくりと修行しなければいけない。
こういう修行ののち、
季思訓は嘉陵江の山水を描くのに数ヶ月を要し、呉道元はその同じ風景をたった1日で描き上げてしまった。
そういう意味で、絵は難事とも容易いとも言える」
刺さる言葉なので書き留めます。例えがいい。
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